TABLE FOR TWOから、「社会起業」とは、複数の問題を一気に解決し、かつ、利益も継続的に上げるものと理解。 愛妻家大田正文、社会をよくしてお金も稼げるしくみのつくりかた マッキンゼーでは気づけなかった世界を動かすビジネスモデル「Winの累乗」/小暮 真久著(ダイヤモンド社) を読みました。

■愛妻家大田正文。
NPO法人 TABLE FOR TWOの代表 小暮真久さんの新刊、
◆社会をよくしてお金も稼げるしくみのつくりかた マッキンゼーでは気づけなかった世界を動かすビジネスモデル「Winの累乗」(ダイヤモンド社)を読みました。
■TABLE FOR TWOとは、あなたの大学・会社の学食・社員食堂や、街の飲食店などで、健康やカロリーに配慮したTFT対象の定食や食品を購入すると、1食につき20円(=開発途上国の給食1食分の金額)の寄付金が、開発途上国の子どもの学校給食として贈られるというもの。
つまり、先進国で1食とるごとに開発途上国に1食が贈られるという仕組みです。
もしかしたら、あなたが学んでいる学校の学食や、あなたが勤めている会社の社員食堂にもTABLE FOR TWOメニューがあるかも知れませんね。
■愛妻家は、今回の本を読んで、TABLE FOR TWOから、「社会起業」とは、複数の課題を一度に解決し、かつ、利益も継続的に上げるものと理解しました。
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1.利益を「継続的」に生む仕組み=TABLE FOR TWO 20円の内訳
・16円=開発途上国の子どもの学校給食
・4円=TABLE FOR TWO運営費
■愛妻家が、過去に出会った社会起業系のNPO法人のみなさんから聴いた声。
「お金がなくて活動を続けていくのが大変なんです」
「NPO法人に勤めることは、若い独身の時しかできない。いい歳になったり、家族を持つと、バイト掛け持ちで年収200万では暮らしていけない。」
■そのため、愛妻家にとって、これまでの社会起業NPOの印象は、
・若者の貴重な時間とお金を提供させて無償で活動する、故に疲弊して継続できない
・社会起業だから、NPO法人だから、お金を稼ぐことはタブー
・それゆえ、「継続」「拡大」は難しい
といったものでした。
■しかし、本書で、小暮さんは、NPO法人もきちんと利益を上げる仕組みを創るべき、と主張されています。
(TABLE FOR TWO立ち上げ当初は、協力をお願いして回る企業にも「利益を上げるなんてけしからん」と
と言われた、と、当時の苦労も書かれています。)
きちんと、「利益」を「継続的に上げる」「仕組み」を創られていることに、非常に感銘を受けました。
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2.複数の問題を一気に解決する
■「アイデアというのは、複数の問題を一気に解決するもの」
と言ったのは、マリオをの生みの親、任天堂の宮本茂さん。
愛妻家は、TABLE FOR TWOにも同じものを感じました。
■小暮さんは言います。
・TABLE FOR TWOは、先進国の課題と、開発途上国の課題、両方をいっぺんに解決するものなんです。
→ 先進国の人は、栄養バランスやカロリーに配慮したTABLE FOR TWOメニューを食べることで「健康」を手に入れることができます。
→ 同時に、開発途上国の人は、栄養のある給食を食べることで「栄養問題」が解決できるんです。
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■「食」は、世界じゅうの人間だれもが「必ず」行う行動です。
誰もが「必ず」行う行動に絡めて、
1.利益を「継続的」に生む仕組みをつくる
2.複数の問題を一気に解決する
仕組みをつくるTABLE FOR TWOのビジネスモデルを知ることが出来る、タイトルに偽りなしの良書でした。
◆本書で、社会起業・NPO法人の運営のみならず、通常のビジネスでも、「社会を良くして」かつ「お金も稼げる仕組みをつくる」ためのポイントを知ることができます。
