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高収入or廃業:医者と調剤薬局の利益などの裏話を、現役医師に聞きました。

■業界裏話って人生の役に立ちますね。愛妻家大田正文です。

先日、現役医師に聞いた医者と調剤薬局の利益などの裏話がとても刺激的、かつ興味深い内容だったので、ここに書き残しておきます。

(1)同じ薬でも、調剤薬局が出す薬は病院窓口で直接出す薬の2割高い

「薬って病院窓口で直接出す場合と、調剤薬局に処方箋を持って行って出す場合の2種類があるでしょ?あれ、保険が効いてるからみんな気づかないんだけど、同じ薬でも、調剤薬局が出す薬は病院窓口で直接出す薬の2割高いんだよね。その2割の内訳知ってる?病院が1割・調剤薬局が1割ずつ利益を取っているんだよ」

「だから殆どの病院は調剤薬局から病院への営業もあって、調剤薬局を併設する訳。そのほうが薬を直接出すよりも儲かるんだから」

※20130925 22:00若干訂正
薬価は決められているので何処でも値段は同じですよ、とご指摘を頂き調べた所、調剤薬局では薬代の他「処方箋料」「調剤技術基本料」などの色々な費用が上乗せになっているということでした。失礼しました。

参考:院内処方と院外処方について(雪乃下皮膚科クリニック)


(2)タワーマンション等に色々な科の病院が集まってメディカルセンターが出来ているのは調剤薬局の音頭

「最近よくタワーマンションに色々な科が集まったメディカルセンターがあるでしょう。あれは調剤薬局が音頭を取って各科の医者を一箇所に集めてメディカルセンターを作っているんだよね。調剤薬局の利益の源泉は病院の処方箋。調剤薬局は処方箋が集まれば集まるほど儲かる訳」

愛妻家補足:成る程、(1)と合わせて考えると解りやすい。病院側も調剤薬局で処方すれば利益を1割上乗せできますからね。

(3)自分の年収を考える医師は小児科・産婦人科に行かない

「今、個人病院のみならず総合病院でも小児科は廃業しているところが結構な数ある。何故なら小児科は儲からないから。親からの訴訟リスクも抱えるしね。同じ理由で産婦人科もなり手がいない状態」

「収入を考える医師がなるのは眼科・皮膚科。でも眼科や皮膚科に行く医師を責められない。生きて行くために収入を優先する人の気持ちも解る」

愛妻家補足:小児科は子供に薬を沢山出す訳にもいかないし、治療の過程で子供に何かあればモンスターペアレントの親に訴えられますよね。例え医師側に過失がなかったとしても、愛妻家も子供を持つ親として、万一子供に何かあったら医師を訴えない100%の自信はありません。
また、以前産婦人科医に「産婦人科って報われない一面がある。お腹の赤ちゃんに何かあれば親に訴えられるリスクが最も高い。だから産婦人科の医師は自腹で訴訟保険に入っているよ」と聞きました。
一方、眼科・皮膚科は命に関わる病気が少なそうなので訴訟リスクも小さそうです。また、眼科の白内障バブルは相当儲かったと聞きます。

(3)夜間救急センター担当医師の過酷な労働時間

「自治体がやっている夜間救急センターがあるでしょう。担当の医師は36時間労働もざらだから。勤め先の病院で日勤→夜間救急センターで夜勤→日勤ということもある。もうろうとした意識の中で診察することもあるだろう。当番で担当するのだが、人手不足でほんとうに困っている」

愛妻家補足:愛妻家も子供の急な発熱時などに夜間救急センターにはとてもお世話になっています。医師のみなさんには心から感謝です。


■愛妻家、子供の頃は教師と医師は聖職者という意識がありました。

ですが、たまたま職業が教師や医師というだけで、あなたや愛妻家と同じ、長所も短所も持つ「人間」なのです。

沢山の現役医師にもっともっと話を聞きたい。
強くそう感じた出来事でした。
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プロフィール

愛妻家 大田正文

Author:愛妻家 大田正文
Googleで「愛妻家」と検索すると画面下段の関連ワードに「大田正文 愛妻家」と表示される、Google先生にも認められる程の『超・愛妻家』。
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『年302回の勉強会・交流会の達人』です。
1975年生まれ。広島県出身。
2008年の勉強会実績は、主宰、参加合わせて年302回。
“超・愛妻家”というユニークな肩書を武器に、現在も数多くの勉強会に参加している。
自らも、「日本経済新聞を読む朝食会。」「経営者とランチ交流会」「日経ビジネスアソシエを読む会。」「就活学生・社会人キャリア交流会」など、6つの勉強会・交流会を主宰する。
主宰勉強会・交流会ののべ参加人数は、3年間で3,000人を超える。

■さらに詳しいプロフィールは、日経ビジネスアソシエオンライン記事(←こちらをクリック)をご覧下さい。

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